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李商隠詩『柳』

男の恋こごろを紫で詠いました。

(内容)

動春何限葉、撼暁幾多枝。解有相思否、應無不舞時。絮飛蔵皓蜨、帯弱露黄鸝。

柳は春の暖かい季節になった。男たちは数知れぬ新しい葉葉をゆさぶり、暁までおびただしく垂れた枝を、ゆさゆさとゆさぶるように女たちとたのしむ。新しく目を出した柳に恋はないのか。まさに風のそよぐ限り、枝葉の舞いはやむ時などとてもなさそうだ。柳絮を飛ばせて、清らかな白い蝶の姿をかくし、また、やわらかい細い腰の枝はとまった鶯の重みにたえかねて、その姿をあらわす。